相談を受けている時に、「大学に進学した際の入学金は、養育費とは別にもらうことができないのですか?」と聞かれることがあります。
それについてちょっと考えてみましょう。
まず、養育費とは、子供が育っていくために、引き取って育てていない方の親から、送られる費用です。この養育費には、食事や衣類、娯楽費や教育資金も含まれているものとされています。
ですので、養育費の相場の額は「低い」と言われています。
で、教育資金ということは、大学の進学の際の入学金も含まれているということです。
つまりは、自分の収入と養育費でまかなわなければならないわけです。
正直ちょっときついと思います。
ですので、自分の収入で満足な教育を与えられないというのであれば、親権を渡して、充実した面接交渉を確保したほうが、子供のためにはいいかもしれません。
*この場合は、養育費を支払わなければならない。
そういうことも考えて、感情的にならずに親権はどちらがいいか決めてください。
話を元に戻しますが、入学金などの費用はもらうことができないのでしょうか?
答えは、NOです。
要するに、養育費とは別にもらえるという合意をしてしまえばいいわけです。
通常は、養育費に含まれているとされていますので、強制的に取ることは難しいですが、合意さえあれば何でもありです。ですので、協議や調停の時に上手に提案をする必要があるわけです。
よく使われる離婚協議書の条文として、「子供の入院や進学等、特別な費用が生じた時は、双方協議して分担する。」
があります。
ですが、これをほんとに実現してもらうには、子供に心からの愛情を持ち続けてもらうことが大切です。
そう考えると、面接を希望していたら、問題ない限りは絶対にさせてあげてください。
こう考えると、分かりやすいと思います。
あなたの近所でそこそこ仲良くしている夫婦が「子供(あなたとよく遊んでいる)が病気になったから、ある程度まとまったお金を負担してくれませんか?」と言ってきたとします。
あなたは、お金持ちならともかくとして、通常、5万円くらいならOKしても50万円という大金は出さないはずです。
そういうことです。
ですので、将来の追加の負担金を出してもらうためには、十分な面接交渉は必要不可欠だと思います。